一級建築士事務所efplan(エフプラン)の
雑誌広告制作において、企画とコピーを担当しました。
efplanの代表、古野さんは
大工からキャリアをスタートされ、
後に一級建築士の免許を取得された方。
つまり、一人で設計から施工までできる方です。
今回、広告の題材となったのは、
ご自身のプロジェクト「POSSI HATOYAMA」。
依頼主のいるクライアントワークではなく、
古野さんの活動拠点である栗山町で
オフグリッドハウスの実現を目指すものです。
生活に必要な電気を、
再生可能エネルギーだけで賄えるよう、
もともとモデルハウスとして使っていた家に、
太陽光パネルなどの設備を導入。
四季を通して発電量などを記録し、
北海道という過酷な環境下で、
オフグリッドハウスの実現に挑んでいます。
このPOSSI HATOYAMAの存在を知ってもらうことで、
オフグリッドの取り組みに
共感してくれる「同志」を集めたい、
というのが広告の狙いでした。
出稿媒体はCasa BRUTUS。
具体的な情報を発信する
Webページも広告の受け皿として制作しました。
(こちらのコピーも私が担当しています)
とはいえ、Casa BRUTUSの媒体特性を鑑みると、
環境意識が高い顕在層が多いとは考えにくい。
潜在層に、いかに興味を持ってもらうかが
表現上のポイントでした。
まず感じたのは、この種の話は、
「正しさ」を前提に主義主張を押し付けると、
共感は獲得できず、逆効果になるだろうということ。
とはいえ、こけおどしのような表現で
とにかくLPを訪れてもらえば良い、
ということも本質的ではありません。
いかに適切な手法で興味を持ってもらうか。
最終的にご提案したのは、
家を擬人化させたコピーです。
人間が主義主張を声高に伝えるよりも、
少しチャーミングな雰囲気が生まれ、
心理的なハードルが下がるのでは、と考えました。
広告内のQRコードから飛べる以下のWebサイトでは、
冒頭にあるボディコピーで、
なぜ「地球の未来について、色々言いたい」のかを
表明しています。
ぜひご一読ください。
Webサイト
POSSI HATOYAMA
Client:一級建築士事務所efplan
Production:岩本グラフィックデザイン、HATch.img
Art director:岩本尚浩
Designer:岩本尚浩
Photographer:山本晃与
Copywriter:東井崇